Loveaffection

薔薇は甘くて柔しくて、魔。

楽しさの反面にある寂しさ、そして新しい季節へ

楽しさの反面にあるものを交えて描くことで、その寂しさを浄化して、新しい季節へ後押ししたいなと思って書いた曲です。
(My Lovin' Seasonについて、TVぴあ2015/7/15号)

太陽の光降り注ぐ真夏の海辺を、晩夏の夕凪を、あの小さな地下の空間に描き続けた。小さな青春のかけらを詰め合わせて、奇跡のような時間を私たちにくれた。

ふうまくんて、やっぱり魔法使えるんじゃないかなって思う。私たちが普段目にして感じているけれど見逃してしまうもの感じ取れずにいてしまうもの、名前のつかない形のない何かに輪郭を与えて見せてくれる。それに名前をつけられないまま、私たちはそれを感じて涙してしまう。どうにか、どうにかこれに名前をつけて伝えたいのだけど、でもきっとそれが出来るのはそれに輪郭を与えた人だけなんだろうね。

2015年、若者の葛藤を代弁したいんだって言っていた。自分も真ん中を突っ走ってきたタイプではないから色々言われることもあるけど、自分が選んだこの道は負けずにやっていこうって思いを示したかったって言っていた。周りのみんなが僕を少しずつ大きくしてくれて、だからグループに還元してそれでみんなに恩返ししたんだって、言ってた。あの時、あの、未来が見えなかった時、そういう風に言ってた。そういう始まりだった。あの澱んだ濁った時間を気持ちを、吹き飛ばすような明るくて切なくて勇気を信じる心を貰った4日間だった。嬉しそうだった、ちょっと、恥ずかしそうな顔をしていた。たくさんの愛を受けてはにかんでいた、四方八方に愛が飛び交う、終わりを知っているからこそ一瞬を大切にしようって皆が思っていた。
風 is a Doll? へ - Loveaffection
同じ波は二度とはこないから、この夏だけは君と共に。 - Loveaffection

2016年、あの4日間しかないんだと思っていた夏がまたやってくると知らされたとき、寂しさを覚えた。二度と来ないからこそ大切だと抱きかかえる時間がまたやってくるのかと、それは二度と来ない夏じゃないんじゃないかと、そう思った。けど、いつだってその瞬間はその時にしか訪れることはないのだとまた教えられた。時間がなくて、少し粗削りで、でもだからこそ何も変えてないのに何か変わっていく育っていく不思議な時間を味わった。はらめぐのこと羨ましいって言ってた、私たちの前で、それが何を指すのか絶対に伝わってしまうとわかっているだろうに。羨ましいって思う人たちと過ごした夏を、彼は自分のものにした、自分の未来を自分で選びとった。
忘る事ない 36℃の夏の君よ ―風 are you?― - Loveaffection

2017年、最後になった真夏の地下の日々、彼は「死」を選んだ。もう、これで終わりなんだと知っているような物語だと思った。少し、ドリボを思い出した。この一瞬しかない夏ではなく、高く高く飛び立っていく命が舞い上がっていく景色に涙してしまった。残された者たちの明るい未来を祈り願って、空に舞い上がっていくふうまくんは、愛そのものだった。いつだって彼には彼の周りには慈しむ愛おしい時間があった。
君が君でいられるための 涙に 祝福を ―風 is I?― - Loveaffection
選択と覚悟の先にある未来が現在 ―風 is I?― - Loveaffection



グループに還元したいんだって話して、グループではない形で過ごしてきた夏。今年、6年ぶりにグループで夏を過ごす。ふうまくんの大好きな、楽しくてどこか寂しい夏をメンバーと共に乗り越えていく。武道館で過ごす夏も、君が選んだ道の先にあったものだから、負けずに選び続けて夢見た先の今だから。今度はみんなで、愛にあふれた、輝きにあふれた、奇跡のような時間を作ってください。寂しいと思える夏を、過ごしてください。



2018.7.16